茶嘉葉

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2023/06/09 10:00


凹凸のあるレリーフが施された装飾タイル、「マジョリカタイル」は西洋で生まれました。

イギリスから日本に伝わり、大正時代から昭和初期にかけて、熟練した職人による手作業で生産されたタイルは、日本国内よりも当時日本統治下にあった台湾を含む輸出されたアジア諸国で人気を集めました。

各国の好みや文化に合わせてデザインが多様化し、台湾では特に幸福、長寿、子孫繁栄などを象徴する吉祥な図案が好まれ、花や鳥、果物などが描かれたタイルが制作されました。「同じ面積の土地よりも高い」と言われたほど高価なマジョリカタイルは、台湾では主に建物の目立つ部分である屋根や玄関などの装飾に使用され、従来の赤レンガ建築と組み合わさり独自のマジョリカタイル文化が発展しました。


しかし、戦後になると贅沢品であったマジョリカタイルの生産は途絶え、台湾全土で見られた建築物も老朽化による取り壊しのため、ほとんど姿を消してしまいました。
このような状況の中、2016年にマジョリカタイルの保存活動を行っていた有志によって「台湾マジョリカタイル博物館」が設立され、タイルの調査、保存、普及などの活動が始まり、2017年にはクラウドファンディングで資金を集め、復刻版の制作が開始されました。


茶嘉葉では、店舗の外装に復刻版を使用したことが縁となり博物館との交流が深まり、博物館から提供された当時の実物タイルを展示し、復刻版マジョリカタイルや関連グッズも販売しています。

また、台湾茶の商品パッケージにもタイルのデザインを取り入れるなど、今後も博物館の協力を得ながらマジョリカタイルの魅力を発信しようとしています。

マジョリカタイルはその美しさだけではなく、その背後にある物語や伝統を通じて、台湾の歴史と文化を感じることができます。

ぜひ、マジョリカタイルの世界に触れてみてください。